弁護士相手の交渉
【弁護士から突然、通知文書が届いた】
Q:弁護士名で、突然金銭を請求する文書が届きました。2週間以内に指定口座に入金しないと法的措置を講じると書いてあります。記載されている内容は一方的なものでしたが、要求どおり入金しないと大変なことになるのでしょうか。
A:罵倒するようなきつい表現で一方的な言い分ばかり並べ立てられ、最後に脅すような文句が付けられている文書ですよね。弁護士業界では長年このような通知の仕方が行われています。悪しき慣習だと思います。
私も10年くらい前まではそうしていました(今では、故意に違法行為をしているなど相手方に明らかに問題がある場合を除いて、厳しい表現は控えるようにしています)。
”○週間以内に入金しないと法的措置”という記載は定型文言で、本当にそうするつもりはない場合が大半です。あまり気にしないでください。
とはいえ、相手は弁護士を通して請求している訳ですから、無視はいけません。
文書の記載内容に納得いかない点がある場合は、適切に反論する必要があります(相手の弁護士も反論は聞いてくれます)。
こちらの言い分を効果的に伝えるためには、感情論を交えず、事実と法律に基づいて主張を展開する必要があります。
実際には大変難しい作業で、私の経験では、理性的な方であっても適切な反論をするのは相当困難であるように見受けられます。また、法律の世界では言葉がすべてですから、一字一句気を付けて反論しないと後々不利に働くこともあります。
できれば、返事をする前に弁護士に相談したほうが良いと思います。
【相手方弁護士の言い分に納得がいかない】
Q:弁護士を相手に話し合いをしています。言い分がいつも一方的なような気がするのですが、それを弁護士に言うと、法律ではそうなっていると反論されてしまいます。弁護士の言うことだから法律的にはそうなのだろうと思いますが、どうも納得がいきません。
A:弁護士だからといって、法的に正しい主張をしているとは限りません。知識不足で間違った主張をしている人もいますし、相手が素人であることを言いことに、かなり虫のよい要求を、まるでそれが当然であるかのようにしてくる人もいます。同じ弁護士として恥ずかしく思いますが、それが現状です。
納得がいかないというご自身の感覚が正しいかどうか確かめるために、一度、法律相談を受けてみてはいかがでしょう。